PROGRESS21 BOOK3 LESSON11 READ 和訳

DICK WHITTINGTON AND HIS CAT(1)

ロンドンにあるフィッツウォーレンの雑貨屋の外。キング・ラットにひき続き、ボウベル妖精が登場する。

 

ボウベル:これはディック·ウィッティントンの物語です。

キング・ラット :そして奴のむかつくネコもな!おれはネコが嫌いなんだ!

ボウベル :ディックは今は貧しいけれど、いずれロンドン市長になるでしょう。

キング・ラット :もしおれが奴を止めることができれば、そうはならないけどな!

 

二人とも退場する。ディック·ウィッテイントンがネコのトミーと一緒に登場する。ボウ妖精も一緒で

彼らは話をしている。アリスが舞台の反対側のそでから登場。

 

ボウベル: 富と名声があなたを待っていますよ。向こうに女の子がいるでしょう、ディック?

ディック:ああ、はい!きれいですねそう思わないか、トミー?

トミー:ニャー!

ボウベル :彼女に話しかけなさい、ディック。あなたを助けてくれるでしょう。

アリス:こんにちはまあ、何てかわいらしい猫ちゃんでしょう! (トミーをなでる。)

トミー : (うれしそうに)ニャー!

ディック :私の話を信じてもらえないかもしれませんが、お嬢さん、私はあなたを信頼することができると思います。

     あのですね、私はロンドンを出て行く途中でした。

     私はこの町を出て、自分の生まれた故郷へ帰ろうと決めていたのです。

アリス:どうして?

ディック:ここでは仕事が見つからなかったからです。

    でも、まさにこの町を出ようとしたちょうどそのとき、私はボウ教会の鐘がなるのを聞いたのです。

    それは「ゴーン,ゴーン!戻りなさい、ディック·ウイッティントン!ロンドン市長!」と、言っているようでした。

アリス:ロンドン市長ですって?

ディック :そしてちょうどそのときまぶしく輝く妖精が現れたのです。

    「まっすぐロンドンへ戻りなさい。

     そこでは富と名声があなたを待っています。」

     と、彼女は言いました。それから、あなたに話しかけるように言ったのです。

アリス:もし仕事を探しているのなら、私の父はフィッツウォーレン雑貨店のオーナーです。いつも手伝いを探しています。

   父に会いに行きましょう。

ディック :聞いたか、トミー?運が向いてきたぞ!

トミー :ニャー!

 

フィッツウォーレン氏の店の中。怠け者ジャックがカウンターの後ろで眠っている。

グロリアは物をあちこちに動かしている。

フィッツウォーレン氏がディック、アリスとともに登場する。

 

フィッツウォーレン :君を雇おう、ウィッティントンさん!

怠け者ジャックとグロリアがお客様に応対するのを手伝ってくれるとよいだろう。覚えておきなさい!ここはピンからゾウまであらゆるものを売る雑貨店だ!

 

客が入ってくる。非常に大柄で怒ったような顔をした男である。

 

店員 :鶏!おい、お前!(彼は怠け者ジャックを揺する。)起きろ!鶏が欲しいんだ!

 

モロッコからきた船長が登場。

 

船長:さあ、みなさん、私と一緒にモロッコまで行ってくれる有志を探している。そこでサルタンが持っているから。我々は彼に船一隻分の品物を持っていくんだ(ディックに向かって)

そこの君!君はどうだ?一緒に行かないか?

ディック:とんでもない!私はこの新しい仕事をやめるわけにはいきません。私は..。

(アリスを見て)私の優しいご主人様を離れることはできません!

フィッツウォーレン :すばらしい青年だね!

怠け者ジャック : (目を覚まして)おい!とても気持ちのいい夢を見ていたんだ

お店で動いていて、そこではすばらしい服を着ていて…(再び眠り込む)

店員 :寝るな!俺は買わなきゃいけないんだ… (グロリアに向かって)お前!鶏の脚を持っている

だろう!

グロリア :私の足はまともな足なのよ!

(グロリアはその客を殴る。彼は倒れるが、とても怒った様子で再び起きあがる。)

店員 :女を殴っちゃいけないのはわかっているが…

グロリア : (怠け者ジャックを指さして) じゃあ、奴を殴りな!

怠け者ジャック : (目を覚ましてディックを指さす)いやいや!奴を殴りな!

その客はディックの方へ向かっていき、とても怒った様子で店中彼を追いかけ回す。

ディック :やっぱりその航海に行くことにします、船長さん。

アリス :ああ、ディック、まさか去っては行かないわよね?

ディック:また戻ってくるよ、アリス。僕を信じて!

トミー: (興奮して)ニャー!ニャー!

ディックは船長と退場する。トミーもその後ろから走って退場する客がついていく。キング·ラット

が壁の穴から登場する。

アリス :気をつけてね、ディック!

キング・ラット:そうさ、本当に心配しなくちゃ、私のかわいいアリスちゃん。お前にはこれからサルタンの宮殿で起こることが信じられないだろうよ!

DICK WHITTINGTON AND HIS CAT(2)

モロッコのサルタンの宮殿 ディック、トミー、船長が登場。

船長 :よし、船から荷を下ろし終えたぞ。では、サルタンに挨拶をしに行かね

サルタンと、大きなターバンを巻いて大層なあごひげをたくわえた二人の護衛が登場する。

サルタン :わが宮殿へようこそ、みなさん。(彼はトミーを見て悲鳴をあげる。)それは…その動物は何だね?

ディック:猫です。どうか怖がらないでください。

サルタン:すまない!見たことがないので..何と言った?…ネコ?我々は動物のことでひどく困っておる。

     このとおり、私の美い、宮殿が…(彼はうなる。)

ディック:宮殿がどうなさったのですか?

 

サルタン:私の美しい宮殿がネズミだらけなのだ。(3~4匹のネズミが床を駆けていく。)奴らはどこにでもいる!どうしたらいいのかわからないのだ,

このネズミどもを駆除してくれた者には、私の全財宝の半分を与えると約束しよう!

トミーがディックの方を軽く叩き、自分を指さす。

 

トミー : ニャー!

ディック:お待ちください!そうだ、偉大なるサルタン様、私はどうしたらよいか知っております!

私の猫は世界一のネズミ捕りです!

トミー:(とても満足そうに)ニャー!

サルタン:君がやってくれれば、私の全財宝の半分をお前に与えよう。

トミーを使ってください!

 

キング·ラットが登場する。

 

キング・ラット:ディック·ウィッテイントンよ、お前は俺様を止めることができると思っているようだな!

愚か者が!お前は1,001匹のネズミの宮殿に入ってしまったのだ。

ここではお前とお前のむかつく猫は俺たちのご馳走になるだろうよ!

 

ボウ妖精が登場する。

 

ボウベル :キング·ラット、あなたの1,001匹のネズミはこの猫に害を加えることはできないでしょう。

そしてあなたにもできません。トミー·キング·ラットを殺しさえすればいいのです。

そうすればネズミたちはみな宮殿を去って死ぬでしょう。あなたならできます、トミー!

 

トミーとキング·ラットが戦う。舞台上のみながトミーを応援する。

また観客も一緒にトミーを応援するように促す。

使者が走ってくる。

ついに、キング·ラットが負けて死ぬ

 

使者 :サルタン様!ネズミが全ていなくなりました!

使者:我々も信じられませんでしたですが、本当なのです!

サルタン :(ディックに向かって)僕も!

サルタン : …ではお前に私の財宝の半分を与えよう!

ディック:ああ偉大なるサルタン様、ありがとうございます。ありがとうございます。

(トミーに向かって)ありがとう、トミー·僕たちはお金持ちだ!イギリスへ帰った日には、アリスに結婚を

申し込むことができるぞ。

 

護衛のうちの一人が「彼の」ターバンとあごひげを取る。なんとアリスだ!

 

アリス :今ここでプロポーズしてもいいのよ、ディック!

ディック:アリス!どうしてここにいるの?

アリス:あなたのことが心配で、こっそりついてきたの。素敵じゃない、ディック?

   父に頼めばすぐに私たちは結婚できるわ。

 

もう一人の「護衛」がターバンとあごひげを取る。なんとフィッツウォーレン氏だ!

 

フィッツウォーレン:もちろん、答えはイエスだ!アリス、お前のことが心配で、私もこっそりここへやってきた

君は素晴らしい青年だ。アリスのよい夫になるだろう。(アリスとディックはお互いに抱き合う。)

 

ウィッテイントンさん!そしてありがとう、猫くん!君たちが私の宮殿の美しさを取り戻してくれた

(フィッツウォーレン氏はサルタンを抱きしめる。)

 

 

みなお互いに肩を抱き合って退場する。 

 

ボウベル :ディックとアリスはロンドンに戻ってから結婚しました。ディックは得られた富を賢く使い成功しました。ボウ教会の鐘が彼に告げたことが数年して実現しました。ディック・ウィッテイントンはロンドン市長になったのです-ー3回も! 

 

ディックをはじめ登場人物全員が出てくる。ディックはロンドン市長の豪華な侵と金のチェーンを身に付けている。全員そろって観客におじぎをする。 

 

ボウベル:私たちの話はこれでおしまいぐ厖ロンドン市長ディック・ウィッティントンに万歳三唱! 

 

登場人物全員で三唱する:万歳、万歳、万歳! 

 

ボウベル: (観客も加わるよう誘って)では次はみなさん、ディック・ウィッティントンの猫に万歳三唱!

 

観客たちも三唱する:万歳、万歳、万歳!

 

トミー :万歳だニャー!