NEW TREASURE STAGE4 LESSON4 Biodiversity - Nature in the Balance 和訳

Section1 「生物多様性」という言葉はなにを意味するのでしょうか?

生物学的多様性の略称「生物多様性」は地球上にある多くの種類の生物形態を表す言葉です。

それはまた集団や種の範囲内での変種だけでなく、特定の気候の土地や地形における生物のパランスをも表しています。

生物多様性は、地球の健全さだけでなく私たち人類に不可欠なものです。

今日の地球の生物多様性は脅かされています。

世界中の17,000を超える生物の種が絶滅の危機に瀕しているのです。

ほぼ8.500種の植物が危険にさらされています。これらの傾向を逆転させるために対策が講じられなければ、次々と種が連鎖反応的に失われるでしようし,最後には私たちが生き延びるのは不可能になってしまうでしよう。

biodiversity:生物多様性 short for:〜の略称 diversity:多様性 terrain:地形 threaten:脅かす
reverse:逆にする trend:傾向 one ~ after another:次々と chain:連鎖

 

Section2 屋久島の野生動物や野生植物はどのように説明しうるのでしょうか?

自然にかかわる因果関係をさらに理解するために、鹿児島県にある九州南方の島で、生物学的に多様な屋久島を見てみましょう。

およそ5平方キロメートルのこの島は,密林に覆われています。

この島は多くの独特な,また絶滅の危機に瀕した生物の種の生息地なのです。その中には,今日この小さな島にだけ存在するものもあります。屋久島にはとりわけ多種多様な植物があります。

 

屋久島の例外的な生物多様性の理由の1つは、その標高の広がりにあります。

この島に1000メートルの高さを超える山が40以上もあります。

また、この島では毎年大量の降雨があり、低地での4,000ミリから山岳地帯での10.000ミリほどの幅があります。

冗談で「1カ月に35日」雨が降ると言う住人もいます。

biologically:生物学的に diverse:多様な roughly:およそ dense:密な endanger: 危険に晒す
exceptional:例外的 range:幅 elevation:標高,範囲 rainfall:降雨 resident:住人

 

Section3 今日、屋久島が直面しているとある問題とはなんでしょうか?

長年にわたり、屋久島では人々と自然が共存してきました。

しかし今日では、世界中の他の多くの地城と同様に,この島の生物多様性は脅かされています。

多くの理由のうちの1つは、屋久島の在来動物の1つであるヤクシカによって引き起こされている被害だと言われています。

日本で最も小さいこの種のシカは、島の森林全体で見ることができます。

この島にはおよそ12,000頭から16,000頭のヤクシカがいるのです。

彼らは群れで移動し島の森林で見られる樹木やシダ類、そして地域のその他の植物すべてを食べます。

 

しかし、このシカが屋久島の貴重な植物を食べつくしてしまうだろうという懸念があります。

屋久島の植物が消えつつあるのです。

なぜこのようなことが起きているのでしようか。

この問題を解決するために、私たちができることは何かあるのでしようか。

そこで何が起こっているのかをさらに理解するために、研究者たちによってある調査が行われました。

coexist:共存する herd:群れ fern:シダ(植物) flora:植物相 eat up:食い尽くす
precious:貴重な vegetation:植物 conduct:行う

Section4 屋久島に被害の原因は研究者達は何だと思っているのでしょうか?

研究者たちは3種類の被害が屋久島で起きていることに気づきました。

第一に、ヤクシ力が最も頻繁に見られる道に沿って、樹木やシダ類が姿を消しつつあります。

また、森林の木々の樹皮がはがれたり枯れており、樹木が成長するのを困難にしていることもわかりました。

ヤクシカが最も好む植物が最も急速に消えつつある一方で、このシカが好まないものは比較的ゆっくりと消えています。

さらにシカは樹皮を食べるのが大好きであり、そのことではがれている樹木の説明がつくのです。

 

三つ目に、ヤクシカはポンカンやタンカンといった、柑橘類の果樹の樹皮を特に好むようです。

これらの柑橘類は屋久島の主要な農産物を供給しています。

これにより、植生だけでなく島の商売や産業も損害を受けています。

これらの点から研究者たちは、被害は部分的にシカのせいである可能性があると推定しました。

path:小道 bark:樹皮 peel:皮を剥く wither:枯れる rapidly:急速に furthermore:その上
citrus:柑橘(かんきつ)類 mandarin:みかん類 agricultural:農業の harm:害する
partly:部分的に blame:に原因がある,批難する be to blame for~:~に責任がある

 

Section5 ヤクシカが屋久島の環境にこのような被害を与えている理由とは何なのでしょうか?

ヤクシカはなぜそのような被害を屋久島の環境に与えてきたのでしょうか。

一つの理由は、森林を通り抜けるために人間によって切り開かれた小道を、シカたちが利用し始めたことです。

そうすることによって,シカたちが以前は訪れもしなかった島のいくつかの地域の物に到達するのが,より容易になっているのです。

開かれた小道によって与えられる日光の増加が、植物をすばやく再成長させる助けになるはずだが、広い空間と青々とした茂みは,小道をシカのえさ場にする原因となってきたのです。

結果として、シカはそういった地域を食べ放題パイキングとみなしているため、小道沿いにある樹木やシダ類が消えつつあります。

人間によって自然環境に加えられた変化が島の生物多様性に、意図せず著しい影響を与えました。

sunlight:日光 regrow:再成長する lush:繁茂(はんも)した buffet:ビュッフェ unintentional:意図せずに
noticeable:著しい effect:影響

  

 

Section6 屋久島の植物が急速に消滅している他の原因は何なのでしょうか?

植物が非常に急速に消えつつあるもう1つの理由は、ヤクシカの個体数が増加していることです。

ヤクシカはかって絶滅に直面していると考えられたため日本はこれを保護種のリストに載せました。

その結果、島の猟師の数は落ち込み、殺されるシカの数は減ったのです。

加えて、屋久島への観光旅行が最近増加したことがヤクシカの繁殖を助長しているのです。

この島にはおよそ13.000人の住人しかいませんが、毎年40万人を超える人々が島を訪れています。

観光客はシカにえさをやらないように言われますが、多くの人々はこの動物に魅了されて食べ物を与えたがるのです。

個体数の増加に関してしばしば挙げられるもう1つの理由は暖冬です。

冬場の以前より暖かな気温が原因で、寒い季節を生き延びるシカが増え、赤ん坊のシカの生存率もまた増加してきました。

hunter:漁師 addition:添加 in addition:さらに tourism:観光 thrive:繁殖
mild:温暖な survival:生き残り

  

 

Section7 ヤクシカの個体数の増加に関して取られるべき措置とは何なのでしょうか?

人間の行為は、ヤクシカの個体数の増加とこのシカが島の植生に対して引き起こしてきた被害の増加を助長してきたのです。

よって人間はこの問題について何をするべきかよく考える實任があります。

実際、島の住人たちはすでに環境省と協力して解決策について考え始めています。

しかし問題を解決するための私たちの試みは、予期せぬ結果を招きかねないのです。

ヤクシカの個体数を管理することは1つの方法ですが,島の生態系におけるシカの役割もまた保護されなければなりません。

もしあまりにも多くのヤクシカが駆除されると、ヤクシカは絶滅に直面するかもしれず、そのことは生態系にさらに有害な影響さえもたらすでしよう。

それゆえに,個体数の管理は非常に慎重に検討されなければならないのです。

responsibility:責任 solution:解決 in cooperation with~:と協力して ministry:省 attempt:試みる
unintended:予期せぬ consequence:結果 ecology:生態系 eliminate:駆除する,除外する harmful:有害な