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全ての地域にはそれぞれ独自の話し方がある。私たちはそれぞれ自分たちの言葉を愛し、それを『母語』と呼んでいる。ハワイのピジン語は、多くのハワイの人々によって毎日の会話に使われている言葉だ。それは他のどんな言葉とも同じように尊重するに値する。*deserve:~に値する *same~as...:...と同じように~する
しかしながら、過去にはビジン語の話し手は『あなた方の言葉は正しくない』とか『それはくだけた英語だ』とか言われた。長い間、ピジンの話し手は自分たちの母語を誇りに思っていなかった。
ビジンとは何か?
ピジンの言語は、様々な言葉の話し手が意思疎通が必要である状況で発達する新しい言葉だ。*develop:発達する
『ピジン』という言葉は英語が話される国で中国人労働者によって初めて考案された。*invent:考案する、作り出す
外国人と意思疎通を取るために、彼らは中国ピジン語を作りだした。今日では、世界中でたくさんのピジン言語がある。ハワイピジン語はおそらくそれらの中で最も有名である。
NEW WORDS and PHRASES
tongue:舌、言語 mother:母 Hawaian:ハワイの Pidgin:ピジン語 deserve:価値がある English-speaking:英語を話す
True or False?
Q1 ハワイでは少しの人しかハワイピジン語を毎日の会話で話さない。(False)
Q2 ハワイピジン語の話し手は、長い間自分たちの母国語にほこりを持っていた。(False)
2
ハワイは1778年にヨーロッパ人によって初めて訪れられた。19世紀後半と20世紀初頭に、ポルトガル、中国、日本、そしてフィリピンのような場所から農場や砂糖大農園で働くために人々がハワイに来た。初めは、これらの人々は一緒に働いている人達と意思疎通する方法を全く持っていなかった。英語は彼らの間ではただの共通語にすぎなかった。その当時、ハワイは徐々にアメリカ合衆国の一部になりつつあった、そしてアメリカは英語が共通語だった。労働者たちは英語を取り上げ、自分たちの言葉からそれに何かをつけ加えた。ハワイピジン語は英語に加え外来語と労働者達の最初の言葉からの組み立てで成り立っている。consist of~:~から成り立っている
ハワイピジン語は徐々にハワイ中に広がり、子供たは彼らの初めての言葉としてそれを話し始めた。1920年代までにピジンはハワイの多数派の言葉になった。
NEW WORDS and PHRASES
Portugal:ポルトガル the Philippines:フィリピン人 plantation:大農場、大農園、入植地 consist:~から成り立つ loanword:外来語 structure:国立てる、構造 majority:大多数
True or False?
Q1 19世紀後半から、外国からの人々が農場や砂糖農園で働くためにハワイに来た。(True)
Q2 農場労働者の言葉が1920年代までに広く広がった。(True)
3
ピジンの言語では、文法は単純な傾向がある。人々は素早くお互いに意思疎通をする必要がある、だから皆が単純な方法を探す。多くの場合では、英語の文法はとても単純だ。ピジン語はそれをさらに単純にした。例えば、ハワイピジン語は、過去時制をあらわすための動詞の前に『ウエン』を使う。*in front of:~の前に *verb:動詞 *express:表す
もしあなたが「私は食べた」と言いたいなら、「I wen eat」と言う。沢山の不規則な過去時制の動詞を学ぶ必要はない。もうひとつ例をあげると、「~はいかがですか?」は「You like~?」となる。
外来語の混ぜ合わせにさえなることもある。ピジン語では『ブンバイ バチ』は「後で何か悪いことが起こるだろう」という意味だ。ここで、『ブンバイ』の言葉の意味はフィリピンの言葉の『すぐに』からきており、『バチ』は日本語の『悪運』とか『罰』を意味する日本語から来ている。
いくつかの概念は完全に他の言語からの翻訳である。例えば、ピジン語の話し手は、寒い時とか奇妙な経験をする時、『チキンスキン』を得ると言う。これは、日本語の『とりはだ』からの直訳だ。『チキンスキン』はもちろん標準的英語ではない。英語での通常の表現は『グースパンプス』である。
NEW WORDS and PHRASES
grammar:文法 wen:過去時制を表すハワイピジン語 tense: 時制
irregular:不規則な combination:組み合わせ Bumbai:後で不幸なことが起こるだろう Filipino:フィリピン人 punishment:罰 concept:概念、考え translation:翻訳 standard:標準 goose:ガチョウ bump:衝撃、こぶ、ドシンとぶつかる
True or False?
Q1 標準英語の文法はハワイアンピジンの文法より単純である。(False)
Q2 ハワイアンピジンには外来語の混ぜ合わさった物も時々ある。(True)
Q3 標準英語では鳥肌の表現は「グースパンプス」だ。(True)
4
ピジン語を使った初期の労働者達は読んだり書いたりできなかった。これは『労働者階級』の言語としてピジン語のイメージがどのように広がり始めたのかである。1030年代と1040年代、ハワイが一つの州になるちょうど前だが、多くの人はピジン語を『くだけた言語』として考えていた。学校では誰も『くだけた言語』を使いたがらなかった。親たちは、自分の子供たちにより高い生活水準を楽しんでもらいたかったので、彼らは子供たちに標準英語を使わせた。彼らの子供の子供達もまた学校に行き、彼らの祖先が作ったこの単純な言語ではなく標準英語を学んだ。不幸にも、人々はピジン語を話した時には自尊心を感じなかった。
今日、人々はもっとも正式な状況でさえ、話し言葉には多くの違いがあることを理解している。この新たな理解は、ハワイピジン語に対する新たな敬意をもたらした、そしてそれは今ではハワイの学校で教えられている。
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この一つの例は、母語としてピジンと話す弁護士の事です。彼はよい標準英語を話さなかった恥ずかしがりやの少年だった。彼は弁護士のような高い地位の仕事につくとは全く思いもよらなかった。*never dreamed of ~:~するとは思いもよらなかった
しかしながら、学校でスピーチの仕方を習った時に、彼の先生がピジンでスピーチをするように彼に励ました。そうすることによって、彼はより流暢(りゅうちょう)にスピーチすることに成功した。彼は自信を得て、今では標準英語と同様にピジン語で公の場で話すのだ。
NEW WORDS and PHRASES
ancestor:祖先 unfortunately:不幸にも pride:自尊心 deal:量、程度、 variation:違い、差異 understanding:理解 a great deal
of:たくさんの~、多量の~ status:地位、社会的地位 encourage:励ます、勇気づける smoothly:スムーズに、流暢に
True or False?
Q1 人々は『労働者階級』の言語としてピジンのイメージを持っていた。(True)
Q2 ハワイピジン語は今ではハワイの学校で使われていなく、人々は標準英語のみを学んでいる。(False)
Q3 弁護士がピジン語でスピーチをした、だから彼はよりスムーズに話すことができた。(True)
Post-Reading
1(1)親たちは自分の子供達には学校に行って、生活水準の高い生活を楽しんでもらいたいと思っていたから。
(2)人々はもっとも正式な状況でさえ、話し言葉には多くの違いがあることを理解し、この新たな理解がハワイピジン語に対する新たな敬意をもたらしたから。
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①work ②Hawaiian Pidgin ③proud ④broken language ⑤variation ⑥confidence