THE LAST LEAF(1)
ワシントンスクエアの西の小さな地区では、一風変わった通り道があり、 「Places」という小さな細道に分かれている。
とある芸術家はこの近辺と奇妙な古いグリニッジ村を発見した。芸術家達はすぐにうろつき、安いアパートを探して回った。
古い3階建のレンガ造りの建物の最上階には、スーとジョンジーがスタジオを構えていた。
「ジョンジー」はジョアンナの略称だ。
1人はメイン州から、もう1人はカリフォルニア州から。
彼らはデルモニコスというレストランで出会い、芸術、サラダ、ファッションの味がとても気が合うことがわかり、彼らが共同スタジオを始めた。
それは5月のことだった。 11月には、医者が肺炎と呼ぶ冷たく目に見えない変質者がこの地区に忍び寄り、そこら中で凍った指で触れて回った。
東地区では、この歓迎されない客(肺炎)は多くの人を痛めつけたが、彼はグリニッジの狭い通りの迷路をゆっくりと足を運んだ。
肺炎殿は老紳士と呼べるものではなかった。
暖かいカリフォルニア州の血の薄い小柄な女性は、恰好の標的となることはほとんどなかった。
しかし肺炎の魔の手はジョーンジーに触れたのだった。そして彼女は鉄製のベッドに横たわり、移動さえせず、隣のレンガ造りの家の空いている側の小さな窓を見下ろしていた。
ある朝、忙しい医者がスーを廊下に連れて行った。
「言うならば、彼女は10に1つの(生き残る)チャンスがある」と、彼は温度計の水銀を読み取りながら言った。
「そしてそのチャンスは彼女が生きたいと思ってこそである。こんな風に人々が葬儀屋の側に列をなすものだから、医者が馬鹿みたいに見える。
あなたの小さな女性は、病状が好転しないことを覚悟した。彼女の心を変えるよう説得できる何かがあるだろうか? 」
「彼女は…彼女はいつかナポリ湾を描きたいと思っているわ。」とスーが言う。
「描く? - ばかな。彼女が考え直すに値する何かが彼女にもあるだろう?例えば男とか?」
「男?」スーは彼女の声で驚いた。
「男に価値があるか?いや、その類のものは何もないわ、先生」
「そうか残念だ。じゃあ、」医者は言った。「私は科学で成しうることはすべてやる。
しかし、患者が自分の葬儀での馬車の数を数え始めるときはいつだって、薬の力は半減するよ。
彼女に新しい冬のスタイルについての質問をしてもらえれば、間違いなく生存率が1/10でなく1/5になるよ。」
医者が行った後、スーは仕事場に入って、ナプキンが涙でいっぱいになるまで泣いた。
そして彼女は彼女の顔を拭いて、彼女の画板を持ってジョンジーの部屋に入り、口笛を吹いた。
彼女は横になり、顔が隠れそうなほど毛布を被り、顔を窓の方に向けていた。
彼女が眠っていると思って口笛を吹くのを止めた。
彼女は画板を置き、雑誌の話を絵描くためにペンとインクの絵を描き始めた。
スーは綺麗な馬術ショーのズボン1着と、アイダホのカウボーイという人物の姿をスケッチしていたので、彼女は低音(ペンの音)を何度も繰り返し聞いた。
彼女はすぐにベッドの側に行った。
ジョンジーの目は広く開いていた。
彼女は窓を探して、数えに数えて戻ってきた。
彼女は言った、そして少し後に "11"、そして10、 "9"、そして "8"と "7"がほぼ同時だった。
スーは窓から外を見た。そこで何を数えていたのだろう?
見ても殺風景な灰色の庭があり、20フィートむこうにレンガの何もない側壁があった。
根が茶色く古いツタのツルが絡まり、レンガの壁の上半分まで伸びている。
ほとんど裸の枝の幹が壊れた煉瓦にぶら下がるまで、冷たい秋の吐息で葉がツタから落ちる。
「それはなんなの、ジョーンジー?」とスーは尋ねた。
ジョーンシーは囁くように言った。
「今、落ちる速度が早くなった。3日前には100枚近くもあったのに。
だけど、今は簡素になった。また一つなくなった。今は5枚しか残っていない」
「何が5つなんなの?スージーに言ってみてちょうだい。」
「ツタのツルの上に葉があるでしょ、最後の葉が落ちるときには、私も死んでしまうの。3日前から知っていたわ。医者はあなたに言わなかった?」
「そんな無意味なはなし聞いたことがないわ。」スーは憤り吐き捨てた。
「ツルの葉は、あなたが回復することと関係があるか?それであなたはそのツルを愛してるもんだから、愚かよまったく。
ねえ、そんなことはしないで。
なぜ、医者は今朝私にきみのほんのすぐに回復する確率は…医者が言ったことを正確に言うとね、チャンスは10に1つと言っていたのに!
スープをちょっと飲んで、スージーを絵の作業に戻らせよう。そしたら彼女はそれを売って、病気の子供のためにポートワインを買って、欲張りな自分のためにポークチョップを買うことができるわ。」
「もうワインを買う必要はないわ」とジョンジーは窓の外を見ながら言った。
また葉が一つ落ちた。 ううん、私はスープを飲みたくないわ。 あとちょうど4つ残ってる。
暗くなる前に最後の一葉が落ちるのを見たいわ。 そして私も死ぬの。」
ジョンシーは目を閉じて横たわると、白く固まった像のようだ。
話を続けた。「待っているのにも考えるのにも飽きてしまったわ。
全てを手放し、哀れでやつれた葉の一つのように、降りて行くの。」
「眠ろう」とスーが言った。
「私はバーマンを絵画のモデルにするために呼ばなきゃいけないんの。
私は一分以内には戻ってくる。 私が戻ってくるまでじっとしてて。」
THE LAST LEAF(2)
オールド・バーマンはこの下の地下に住む画家だ。彼は60歳を過ぎており、羊のようにかり落としたヒゲを持っていた。バーマンは絵画で失敗した。彼は40年絵を書き続けた。彼はいつも名作を描きそうになるのだが、未だ始めなかった。
何年も彼は時々広告を少し描いているのを除き何も描いていなかった。プロの値段を払えなかった植民地の若い芸術家に対してモデルをして少し稼いだ。
彼はジンをたくさん仰ぎ、彼に名作が浮かんでくることを今でも話した。
彼は他人の温和さを嫌い、上の若い二人の芸術家を守る番犬として自身をとらえている、獰猛な初老の男である。
スーはバーマンにジョンジーの奇妙な望みと、実に彼女は葉のように軽く脆くなり、弱っていくにつれ漂って言ってしまうのをどれほど恐れているかを話した。*be 動詞は省略
「なんと!」彼はなげいた。
「つたから葉が落ちるから自分が死んでしまうなんて思う人が世の中にいるのか?そんなこと聞いたこともない!どうしてそんな馬鹿げたことを彼女に考えさせたままにするんだ?ああ、なんて哀れなジョンジーさん。」
「彼女は重篤でとても弱っているし、熱のせいで普段通りの思考力が保てないの。」スーは言った。
「ジョンジーさんが床に伏さなければならない場所よりいい場所はあるだろうか?いつか、私が名作を描いて、みんなでここから出て行こう。いいだろう、なあ。」
雪混じりの冷たい雨が降っていた。古びた青いシャツを着たバーマンは自分の椅子を持って来てスーの絵のためのポーズをとった。
スーが翌朝に1時間の眠りから覚めると、ジョンジーがどんよりとしていて目を大きく見開いて緑の窓の影を見つめているのに気づいた。
「止めて。私は見ていたいの、」彼女はささやき声で命じた。
スーは従った。しかし、一晩中の雨と激しい風の往来のあと、レンガの壁にはツタの葉はまだ一つあった。
これがツタに残った最後の一葉だ。未だ鋭い端は深緑でその外側の周りは黄色になったその葉は、地面から20フィートの幹に勇敢にしがみついていた。
「これが最後の一葉ね。」ジョンジーは言った。「今晩中に間違いなく落ちると思ったわ。風を聞いたもの。今日にはそれも落ちて、同時に私も死ぬの。」
1日が過ぎていき、夕方をすぎても、正面の壁にしがみつく一つのツタの葉が見れた。
そして夜中には、雨がいまだ窓に打ち付けている間も、北風が強く吹き付けていた。
十分に明るくなったとき、ジョンジーは日よけを上げるように頼んだ。ツタの葉はいまだそこにあった。
ジョンシーはそれを長い間見ながら横たわっていた。そして彼女は、火にかけたチキンの出汁を料理しているスーを呼んだ。
「私は悪い子だったわ。」ジョンジーは言った。「私が死んだように感じていたことがいかに間違っていたかを私に見せるために、何かがその最後の一葉をそこにとどめたの。死にたいだなんて間違っているわ。私に出汁とポートワインを少し入れた牛乳を運んできてくれない?それと…いいえ、最初に鏡をもってきて、私の方にまくらの向きを変えて。そしたら寝ずに座ってあなたが料理するのを見ているわ。」
1時間後彼女は言った。「スージー、いつか私はナポリ湾を描きたいわ。」
午後に医者が来た。「半々ってところだったが、」スーの細い手をとり、医者は言った。
「良い看病のおかげであなたの勝ちだよ。
そして今、下にいる他の患者も診なければならないんだ。彼の名前はバーマンというんだが、私が思うになんらかの芸術家だろう。彼も同様に肺炎なんだ。
彼は年寄りでひ弱で、症状が急性なんだ。彼にはもう望みはないが、今日もっと快適にするために病院に移動する。」
次の日に医者がスーに言った「彼女は峠を越したよ。君の勝ちだ。あとは栄養と、看病、それだけだ。」
そしてその午後、スーはジョンジーが横たわるところに行き、枕ごと彼女を抱きかかえた。
「私はあなたに話すべきことがある、白ネズミよ。」彼女は言った。
「今日バーマンさんは肺炎によって病院で亡くなったわ。彼が病気だったのはわずか二日間。用務員は彼が最初の日の朝に下の階の部屋で痛みでどうしようもないのを見つけた。彼の靴と服はびしょ濡れで冷たくなっていた。彼がどれほど酷い夜を過ごしたか想像がつかなかった。そして、ついたままのランタンとハシゴ、ブラシ、そして緑と黄色をその上で混ぜられたパレットを見つけたの。そして、窓の外をみると、なんということか、最後のツタの葉は壁に張り付いていtの。風が吹いたときに振られたり動いたりしなかったのを不思議に思わなかった?ああ、なんてこと、バーマンの名作は最後の葉が落ちた夜にそこに描いたんだわ。」